ホテルや旅館に泊まった際に領収書に宿泊税と記載されているのを見たことはありませんか?
この宿泊税場所や金額によっては取られたり取られなかったり、金額も変わってくるものになります。
今回はそんな宿泊税の基礎知識をご紹介いたします。
宿泊税の概要説明
ホテルまたは旅館などの宿泊者に課税される税金のことです。
この税金を負担するのは宿泊者、つまりお客さんですが実際に納付するのはホテルや旅館などの施設側になりますので宿泊者が自ら納税をすることはありません。
日本全国の宿泊施設で課税されるわけではなく現在は、東京都・大阪府・京都市の三か所でのみ宿泊税が導入されています。
※新たに金沢市、福岡市での課税が決定しております。
宿泊税の対象となる施設や税率は自治体によって異なりますのでそれぞれ確認してみましょう。
東京都の宿泊税
- 宿泊税の対象となる宿泊施設
都知事の許可を受けて営業しているホテルや旅館で
いわゆる民泊施設は含まれません。 - 宿泊税の税率
宿泊料金(1人1泊) | 税率 |
1万円未満 | 非課税 |
1万円以上1万5千円未満 | 100円 |
1万5千円以上 | 200円 |
ここでいう宿泊料金とは食事などの宿泊以外のサービスは含まない素泊まり料金のことを指しています。
大阪府の宿泊税
■宿泊税の対象となる宿泊施設
大阪府内のホテル・旅館・簡易宿所のほか
いわゆる民泊施設も含みます。
■宿泊税の税率
宿泊料金(1人1泊) | 税率 |
1万円未満 | 非課税 |
1万円以上1万5千円未満 | 100円 |
1万5千円以上2万円未満 | 200円 |
2万円以上 | 300円 |
税率が一段階増えている、民泊も含むというところが東京都との違いになります。
京都市の宿泊税
■宿泊税の対象となる宿泊施設
京都市内のホテル・旅館・簡易宿所のほか
いわゆる民泊施設も含めたすべての宿泊施設
■宿泊税の税率
宿泊料金(1人1泊) | 税率 |
2万円未満 | 200円 |
2万円以上5万円未満 | 500円 |
5万円以上 | 1,000円 |
※修学旅行やその他学校行事に参加するもの及びその引率者は課税免除
東京都、大阪府と違って非課税枠がないほか税率も他より高く設定されています。
金沢市の宿泊税
※京都市の宿泊税は平成30年10月1日より課税が開始されます。
■宿泊税の対象となる宿泊施設
金沢市内のホテル・旅館・簡易宿所のほか
いわゆる民泊施設も含めたすべての宿泊施設
■宿泊税の税率
宿泊料金(1人1泊) | 税率 |
2万円未満 | 200円 |
2万円以上 | 500円 |
平成31年4月1日から金沢市でも宿泊税が課税されるようになりました。
福岡市の宿泊税
※福岡市の宿泊税は令和2年4月施行の予定です。
■宿泊税の対象となる宿泊施設
福岡市内のホテル・旅館・簡易宿所のほか
いわゆる民泊施設も含めたすべての宿泊施設
■宿泊税の税率
宿泊料金(1人1泊) | 税率 |
2万円未満 | 200円 |
2万円以上5万円未満 | 500円 |
令和2年4月に福岡市でも宿泊税が導入される予定となっております。
税額は金沢市と同じです。
宿泊税を導入予定の自治体
今や宿泊税は全国の自治体で導入が検討されるようになってきており現在の3自治体以外にこんなところが宿泊税の導入検討を発表しています。
北海道観光審議会の県東部会が宿泊税導入を検討すよう道に答弁することを決めた。
京都市に近いモデルで課税した場合の税収は年間41億1千万、東京大阪並の課税の場合の税収は年間10億程と予想される。
2018年宿泊税の導入検討に向けて動く。
京都市に近いモデルで課税をした場合の税収は年間7億2千万円と予想される。
追記:平成31年4月1日より課税開始
2018年宿泊税の導入検討が始められる。
東京都・大阪府並の課税をした場合の税収は年間3億5千万円と予想される。
加えてイメージ悪化を嫌う関係業界や団体、慎重に協議する必要がありますね
旅行や出張の計画がある方は自分が泊まろうとしているホテルや旅館は宿泊税の掛かる対象になるか一度確認してみてはいかがでしょうか?