「会社を辞めてフリーランスになったら健康保険はどうすればいい?」「国保と任意継続、どっちが安い?」
フリーランス・個人事業主が加入できる健康保険には4つの選択肢があります。どれを選ぶかによって年間の保険料が数十万円変わることもあります。
この記事では、4つの選択肢の特徴・保険料の目安・状況別のおすすめを解説します。
フリーランスが選べる健康保険は4種類
フリーランス・個人事業主が加入できる健康保険は以下の4つです。
| 種類 | 対象者 | 保険料の特徴 | メリット |
|---|---|---|---|
| ①国民健康保険 | 誰でも加入可能 | 前年所得に基づいて計算 | 手続きが簡単 |
| ②任意継続 | 退職後2年間のみ | 在職中の保険料の約2倍 | 高所得者は国保より安い場合あり |
| ③フリーランス協会 | フリーランスなら誰でも | 年会費1万円+保険料 | 付帯サービスが充実 |
| ④家族の扶養 | 年収130万円未満 | 保険料負担なし | 最も保険料が安い |
①国民健康保険
フリーランス・個人事業主のほとんどが加入する健康保険です。前年の所得をもとに保険料が計算されます。
保険料の目安(東京都の場合)
| 年収(所得) | 年間保険料の目安 | 月額換算 |
|---|---|---|
| 100万円 | 約7万円 | 約5,800円 |
| 200万円 | 約20万円 | 約16,700円 |
| 300万円 | 約33万円 | 約27,500円 |
| 500万円 | 約55万円 | 約45,800円 |
※上記は概算です。自治体によって保険料率が異なります。正確な金額はお住まいの市区町村にご確認ください。
国民健康保険のポイント
- 退職後14日以内に市区町村役場で手続きが必要
- 所得が下がると翌年の保険料も下がる
- 経費を増やして所得を下げると保険料の節約になる
- 傷病手当金・出産手当金はない(国保の弱点)
②任意継続(退職後2年間)
会社を退職後、それまで加入していた健康保険(協会けんぽなど)に最大2年間継続して加入できる制度です。
任意継続の保険料
在職中は会社と折半だった保険料を、退職後は全額自己負担になります。ただし上限額があるため、高所得者は国保より安くなる場合があります。
- 保険料の上限:月額約30,000円前後(協会けんぽの場合)
- 年収が高かった人ほど国保より有利になりやすい
- 退職後20日以内に手続きが必要
- 2年経過後は自動的に国民健康保険へ移行
任意継続が有利なケース
退職前の年収が高く、フリーランス初年度の所得が見込めない場合は任意継続の方が安くなるケースがあります。退職後はまず国保の試算と任意継続の保険料を比較してから選びましょう。
③フリーランス協会の健康保険
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(フリーランス協会)に加入すると、団体保険として健康保険に加入できます。
- 年会費:10,800円
- 賠償責任保険・所得補償保険が付帯
- 健康保険自体は国民健康保険との併用になる
- 福利厚生サービスが充実している
健康保険単体というより、フリーランスとして働く上でのリスク管理を総合的にカバーしたい人に向いています。
④家族の扶養に入る
配偶者や親が会社員・公務員で社会保険に加入している場合、年収130万円未満であれば扶養に入ることができます。
- 保険料の自己負担なし(最大のメリット)
- 年収130万円を超えると扶養を外れる必要がある
- フリーランス開業直後・副業から独立する際に有効
- 収入が130万円を超えそうな場合は早めに切り替えが必要
状況別おすすめの選び方
会社を辞めたばかりの場合
まず任意継続と国保の保険料を比較してください。退職前の給与が高かった場合は任意継続の方が安いケースがあります。
比較の手順:退職する会社の人事部に任意継続の保険料を確認 → 住んでいる市区町村で国保の試算を依頼 → 安い方を選ぶ
フリーランス初年度で収入が少ない場合
国民健康保険の保険料は前年所得で計算されます。会社員時代の収入が高かった場合、独立1年目は保険料が高くなります。この場合は任意継続の方が有利なことがあります。
配偶者が会社員の場合
フリーランス収入が年130万円未満なら扶養に入ることを検討してください。保険料が0円になります。ただし収入が増えてきたら早めに切り替えましょう。
収入が安定してきた場合
国民健康保険が基本になります。経費を適切に計上して所得を下げることで保険料の節約になります。青色申告の65万円控除も保険料に影響するため、確定申告の方法が重要です。
国民健康保険料を節約する方法
国民健康保険料は前年の「所得」をもとに計算されます。所得=売上-経費なので、経費を適切に計上することが保険料の節約につながります。
- 青色申告特別控除(65万円)を活用する → 所得が65万円下がり保険料も下がる
- 小規模企業共済の掛け金は所得控除になる → 保険料の計算基準となる所得が下がる
- iDeCoの掛け金も所得控除になる → 同様に保険料節約につながる
会計ソフトを使って経費を正確に管理することが、健康保険料の節約にも直結します。
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よくある質問
Q:フリーランスは健康保険に必ず加入しなければいけませんか?
はい、日本では国民皆保険制度により、すべての人が何らかの健康保険に加入する義務があります。未加入のままでいることはできません。
Q:独立した年の健康保険はいつから切り替えが必要ですか?
退職日の翌日から健康保険の切り替えが必要です。任意継続は退職後20日以内、国民健康保険は退職後14日以内に手続きをしてください。期限を過ぎると遡って保険料を支払う必要があります。
Q:国民健康保険料が高すぎて払えない場合はどうすればいいですか?
収入が大幅に減った場合、市区町村窓口に相談することで保険料の減額・猶予・免除を受けられる可能性があります。放置すると延滞金が発生するので、早めに相談してください。
Q:フリーランスに傷病手当金はありますか?
国民健康保険には傷病手当金がありません。病気やケガで働けなくなった場合の収入補償は、民間の所得補償保険やフリーランス協会の付帯保険で備える必要があります。
Q:健康保険料は確定申告で控除できますか?
はい、国民健康保険料は社会保険料控除として全額所得控除の対象になります。確定申告の際に忘れずに計上してください。
まとめ
- 選択肢は4つ:国民健康保険・任意継続・フリーランス協会・家族の扶養
- 退職直後は任意継続と国保を比較して安い方を選ぶ
- 収入130万円未満なら家族の扶養が最も保険料が安い
- 国保の保険料は所得で決まる:経費を正確に計上することで節約になる
- 傷病手当金がない:国保の弱点を民間保険や協会で補うことを検討する
健康保険の選択は年間数十万円の差が出る重要な判断です。迷う場合は社会保険労務士や税理士に相談することをおすすめします。
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この記事は2026年6月現在の情報に基づいています。制度は変更されることがありますので、最新情報は各機関のウェブサイトでご確認ください。
