会社に勤めていると社会保険などの手続きは会社がすべて行ってくれるので自分で管理するといったことはありませんが、組織に属せず個人で仕事をする人はそう言った手続きなどすべて自分で管理しておかなくてはなりません。
その中で個人事業主・フリーランスはどの健康保険に加入するのがお得なのか詳しく解説していきます。
個人事業主・フリーランスが加入できる健康保険
個人事業の方が健康保険に加入する場合、主に次の4つの方法があります。
- 国民健康保険に加入
- 健康保険の任意継続
- 扶養家族として健康保険に加入
- 各団体の健康保険に加入
それぞれ確認していきましょう。
国民健康保険に加入する
各市区町村が運営している健康保険です。
日本は国民皆保険ですので、個人事業主でもフリーターでも無職でもだれでも加入することができます。
会社を辞めて個人で仕事をするようになった人の多くはこの国民健康保険に加入することとなります。
- 所得によっては、2割から最大7割の減額制度を利用できる。
- 加入に条件がないためだれでも加入することができる
- 他の保険と比べて保険料の負担が大きい
- 補償が他の保険に比べて薄い
社会保険の任意継続をする
個人事業、フリーランスになる以前に会社勤めをしており、その会社の社会保険に2か月以上継続して加入していた場合、社会保険の資格喪失から20日以内に申請を行うことでその会社の社会保険に2年間継続して加入することができます。
ただし、会社と折半で納付していた社会保険料は全額個人負担となります。
- 保険料に上限があるので高所得者は保険料の負担が少なくすむ場合がある
- 傷病手当や出産手当など国民健康保険にはない保障を受けることができる。
- あくまで2年間のみの期間限定の継続である
扶養家族として社会保険に加入する
社会保険加入者の収入の1/2で年収130万円未満であれば、両親や配偶者が加入している会社の健康保険に扶養として加入することもできます。
年収が130万円を超える場合、扶養からは外れますので自身で国民健康保険等に加入しなくてはいけません。
事業を始めたばかりで収入があまり無い場合はメリットが大きいです。
- 保険料を支払う必要がない
- 130万円という収入の上限がある
各団体の健康保険に加入する
各業界に特化した国民健康保険組合などもあります。
士業や建設業、その他にも芸術活動を行っている人や美容業界を対象とした国民健康保険組合などが存在しています。
一部抜粋してご紹介します。
文芸美術国民健康保険
加入条件:日本国内に住所を有し、文芸、美術及び著作活動に従事し、かつ、 組合加盟の各団体の会員である者とその家族。
保険料:組合員1人19,600円、家族1人10,300円の定額
東京土建国民健康保険組合
加入条件:建設産業に従事し、国保組合の母体である東京土建一般労働組合の組合員で都内在住もしくは都内近郊在住で都内の事業所に従事している。
保険料:都内在住個人事業主は1人28,150円、家族1人1,800円~11,700円
詳細はリンクから確認してください。
上記のほかにも各業界や都道府県によって健康保険組合がありますので自分の業種と当てはまる組合があるか調べてみましょう。
- 組合にもよるが保険料が定額で所得が多いほどメリットが大きくなる場合が多い
- 業界の情報や各申請をするときなど頼りにすることができる
- 職種の制限がある
- 審査がそれなりに厳しい場合がある
結論:どの健康保険がおすすめなのか
どういった形で健康保険に加入するのがお得なのかはご自身の環境や所得に応じて変わってくるといえますが参考程度に下記にまとめました。
年収130万円以下 | 国民健康保険、扶養で加入 |
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年収300万円未満 | 国民健康保険 |
年収300万円超 | 各団体の健康保険組合 |
組合が無い場合 | 国民健康保険、社会保険の任意継続 |