確定申告書にはA様式とB様式の2種類ありますが、AとBそれぞれどんな違いがあるのか、どちらを使えば良いのか解説したいと思います。
確定申告書A、Bとは?
確定申告書A&Bの主な違い
確定申告をしようとして最初につまずくことの1つに「確定申告書AとBが2種類あってどちらを選べばいいか分からない」ということが挙げられますが、ひとまず下記の特徴を押さえておけば迷う心配はなくなります。
[box05 title="AとBの違い"]
- Aは、確定申告書の簡易版で申告できる所得の種類が限られている。
- Bは、すべての人が使える完全版の確定申告書、どちらを使うか迷ったらこっちを使えば間違いない。
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それぞれの特徴を少し詳しく見ていきましょう。
「主にサラリーマン向け」確定申告書Aとは
確定申告書Aは、限られた種類の所得のみ使用することが出来る申告書で
一般的なサラリーマンやアルバイトの方は、この確定申告書Aを使って申告を行います。
Aで申告できる所得の種類
所得が「給与所得」「雑所得」「配当所得」「一時所得」のいずれかで、予定納税の無い人だけがこの確定申告書Aを使って申告をする事が出来ます。
所得の種類 | 所得の内容 |
給与所得 | 会社員やアルバイト・パートなどの給料 |
雑所得 | 公的年金や事業ではない副業の収入など |
配当所得 | 株式や出資金の配当など |
一時所得 | 生命保険の一時金や競馬・競輪の払戻金など |
上記のいずれかの所得しかない人は、確定申告書Aを使って申告することが出来ます。
予定納税とは…前年の所得税が15万円以上だった場合に今年に分割して前払いすることを言います。
Aで申告するケース
確定申告書Aで申告するケースを一部ご紹介します。
- ワンストップ特例を使わないでふるさと納税をした人
- 医療費控除を受ける人
- アルバイトやパートで2か所以上の事業所から給料を貰っている人
- 会社からの給料が年間2,000万円を超えている人
- 会社で行った年末調整の時に出し忘れた控除書類がある人
- 本業の収入以外にライターやFX、仮想通貨など他の収入が一定以上ある人
- 生命保険の一時金や損害保険の満期金を受け取った人
- はじめて住宅借入金特別控除を受ける人
この他にも上記の所得の種類に該当する所得のみある人は確定申告書Aで申告することが出来ます。
「個人事業主でも誰でも使える」確定申告書Bとは
確定申告書Bは確定申告書Aのように申告できる所得の種類に制限が無く、誰でも使用することの出来る確定申告書で、Aで申告できる人でもBを使って申告をすることが出来るので
どちらを使えばいいのか迷ったら確定申告書Bを使えば問題ありません。
個人事業主やフリーランスの方は、「青色申告」「白色申告」関係なくこの確定申告書Bを使って申告を行います。
Bで申告するケース
Bで申告するケースを一部ご紹介します。
- 個人事業主やフリーランスとして働いている人
- スポーツ選手、保険の外交員、俳優など給与という形の収入ではない人
- アパートやマンションなどの不動産を経営している人
- 源泉徴収なしの口座で株取引をしていて、かつ売買による利益が一定以上ある人。
- 土地や建物を売却した人
この他にも申告すべき所得のある人は全てこの確定申告書Bを使って申告することが出来ます。
確定申告書を手に入れるには
- 国税庁のホームページからダウンロードする
ホームページにPDFファイルがありますので印刷をして使用します。
国税庁ホームページ - 会計ソフトを利用する(おススメ!)
会計ソフトを使用して作成したものを税務署へ提出します。
手で作成するよりも圧倒的に簡単で手間もかからないので会計ソフトの申告書作成をお勧めします。