【支払い保険料】仕訳の概要と例
法人や個人事業主の業務に関わる資産等守るために掛けられる損害保険や火災保険、自動車保険などの保険料の支払いに用いる勘定科目です
支払い保険料で処理する主な保険
- 自動車保険
- 自賠責保険
- 火災保険
- 地震保険
- 生命保険(法人契約のもの)
法人と個人事業主で取り扱いが違う保険
生命保険や健康保険など、法人と個人では経費の取り扱いが少し異なる保険がありますので確認していきましょう。
法人の生命保険と個人の生命保険
法人の節税でよく使われる(本当に節税につながるのかは置いておいて)法人名義の生命保険はその保険商品によって「全額損金になるもの」「半分損金になるもの」「損金にならないもの」の3種類が存在しており、その商品の性質にしたがって会社の経費として計上できます。
一方個人事業主が自身の生命保険を支払った場合は、事業の経費とすることは出来ません。
生命保険料の支払いは、「生命保険料控除」として所得から控除を行います。(法人でも役員等が個人名義の生命保険料を支払った場合は会社の経費にはなりません)
健康保険料の法人と個人の取り扱い
個人事業主が自身の健康保険料(国保等)を支払った場合、事業の経費とすることは出来ません。
健康保険料や国民年金は「社会保険料控除」として所得から控除を行います。
社会保険料控除について詳しくはコチラ
一方法人の場合、社会保険に加入すると個人の社会保険の1/2を会社で負担することと決められています。
その会社負担分の社会保険は経費として「法定福利費」という勘定科目を用いて処理することとなります。
法人であっても個人事業主であっても事業と関わりのない事業主やその自宅が対象となっている保険料は事業の経費ではなく個人の所得控除となります。
仕訳の具体例
例題
6月30日に店舗の火災保険45,000円を○○損保に現金で支払った。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
6/30 | 支払い保険料 | 45,000 | 現金 | 45,000 | ○○損保 店舗火災保険 |
例題②
6月25日に個人事業主が個人利用60%事業利用40%の車両の自動車保険50,000円の支払いを現金でした。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
6/25 | 支払保険料 | 30,000 | 現金 | 50,000 | 自動車保険料 事業分60% |
事業主貸 | 20,000 | 自動車保険料 自家使用分40% |
例題③
12月5日に翌1年分の火災保険料120,000円を現金で前払いした。
当期に対応する保険料は10,000円である
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
12/5 | 前払費用 | 110,000 | 現金 | 120,000 | 火災保険料 年払分 |
支払保険料 | 10,000 | 火災保険料 年払当期対応分 |
事業の損害保険や火災保険等をまとめて支払った場合、翌期以降の期間に対応する保険料が含まれている場合は、その金額を前払費用として一旦資産として計上し、翌期に引き継ぎます。
上記の例の場合、翌期に残り110,000円を全額経費として計上します。
年払いの実務的な処理
実務上、翌期以降の保険料を年払いした場合でも、支払い対象期間が1年以内のモノであれば、支払い時に全額を経費とすることができます。(短期前払費用の特例)
この特例を用いた場合は、前払費用で資産計上することなくすべて支払保険料として処理を行います。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
12/5 | 支払保険料 | 120,000 | 現金 | 120,000 | 火災保険料 年払分 |
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