はじめに:初めての受注が起業家の第一関門
「まだ1円も売上がない…」 「誰も私のサービスを知らないのに、どうやって受注するの?」 「最初のお客様はどこから見つければいいの?」
起業したての多くの人がぶつかる最初の壁、それが"初受注"です。この最初の1件があるかないかで、自信や行動量、そしてその後のビジネス展開が大きく変わってきます。
実は、起業初期の売上が生まれる場所は意外と身近なところにあります。この記事では、実際のひとり起業家たちがどこから"最初の売上"を得たのかを5つの実践的なルートにまとめて紹介します。実績ゼロからでもスタートできる、リアルな初受注の道筋をお伝えします。
よくある「最初の売上」ルート5選
1. 知人・友人からの依頼
多くの起業家にとって、最初の売上は身近な人からもたらされることが少なくありません。友人や元同僚、家族などとの何気ない会話やSNSでの近況報告から、思わぬ相談や依頼が生まれることがあります。
よくあるパターン:
- 「実はそういうサービス、ちょうど探してたんだよね」
- 「うちの会社でもそういうの必要なんだけど、一度話聞かせてもらえる?」
- 「今度それお願いできる?知り合いにも紹介するよ」
成功事例
Aさん(Webデザイナー):「独立したことをFacebookで報告したら、大学時代の友人から『実は会社のWebサイトをリニューアルしたいと思ってた』と連絡がきました。結果的に私の最初の大きな案件になりました」
ポイント
- 売り込まないことが重要。自分の活動を"自然に共有"するだけでOK
- 知人に「〇〇始めました」と伝える際は、「手伝ってほしいことがあれば気軽に相談してね」という一言を添えると効果的
- 友人・知人からの依頼は「応援」の気持ちも含まれるため、実績がなくても依頼してもらいやすい
2. SNS経由の問い合わせ(Instagram・X・noteなど)
SNSでの発信が思わぬ仕事につながることもあります。何気ない投稿やコメントがきっかけで、DMやリプライから仕事の相談が始まることも少なくありません。
よくあるパターン:
- 制作物や実績を投稿していたら「それ、お願いできますか?」とDMが
- 特定のテーマについて発信していたら「詳しく話を聞きたい」と連絡が
- noteの記事を読んだ人から「コンサルをお願いしたい」と問い合わせが
成功事例
Bさん(フリーランスライター):「Xで自分の書いた記事を定期的にシェアしていたら、フォロワーもほとんどいない状態でしたが、同業界の経営者から『うちの会社のブログ記事も書いてもらえないか』とDMをいただきました」
ポイント
- フォロワー数が少なくても「信頼できそう」「相談しやすそう」と感じてもらえるかが大切
- 専門性が伝わる投稿をコンスタントに続けることが重要
- SNSのプロフィール欄には必ず「何ができるか」を明記しておく
- linktr.eeなどのリンク集ツールを活用し、問い合わせ先を明確にしておく
3. ココナラ・タイムチケットなどのスキルマーケット
スキルを販売できるマーケットプレイスは、実績がなくても最初の受注を得やすい場所です。自分のスキルを出品しておくだけで、思わぬタイミングで受注できることがあります。
おすすめのプラットフォーム:
成功事例
Cさん(Webマーケター):「ココナラで『SNS運用相談30分3,000円』という低価格商品を出したところ、2週間で3件の受注がありました。そのうち1件は継続的なコンサルティング契約に発展し、今では主要なクライアントになっています」
ポイント
- 未経験でも「できること」を丁寧に書いておけばチャンスあり
- 初回価格を下げて実績作りを優先する戦略も有効
- 「見つけてもらう」「比較される」前提なので、タイトルや説明文の工夫が必要
- 受注後の丁寧な対応が評価(レビュー)につながり、次の仕事を呼び込む好循環を生む
4. ブログ・Web検索経由
地道にブログや専門サイトを運営していると、検索エンジン経由でお問い合わせが来るという王道ルートもあります。
よくあるパターン:
- 特定のキーワードで検索した人が、あなたの記事にたどり着く
- 自分の体験やノウハウを書いた記事が、誰かの悩みを解決する
- 記事の信頼性から「この人に頼みたい」という気持ちが生まれる
成功事例
Dさん(税理士):「フリーランス向けの確定申告のコツを自分のブログで5記事ほど書いていたところ、確定申告シーズンに『記事を読んで、ぜひお願いしたいと思いました』という問い合わせが3件も来ました」
ポイント
- 特定のニッチなテーマに特化した記事が効果的
- 自分の専門分野や経験を活かした「役立つ情報」を提供する
- プロフィール・問い合わせフォームは目立つ場所に必ず設置
- 発信力より"信頼感"を持ってもらえるよう、誠実なトーンを心がける
- 記事更新の頻度より「質」と「解決力」を重視する
5. イベント・交流会・勉強会などリアルの場
オンラインだけでなく、リアルの場での出会いが仕事につながることも多くあります。業界イベントや交流会、勉強会などでの自己紹介や会話が、自然に仕事の相談に発展することがあります。
効果的な場の例:
- 業界特化型の交流会やミートアップ
- コワーキングスペースでのコミュニティイベント
- 地域の商工会議所や起業支援団体が主催するセミナー
- オンラインイベントのオフ会
成功事例
Eさん(ITコンサルタント):「起業家向けの勉強会に参加者として行ったところ、休憩時間の雑談で隣に座った方から『うちの会社のシステム導入について相談に乗ってほしい』と言われました。その場で名刺交換し、後日正式に依頼をいただきました」
ポイント
- 「それってお願いできるんですか?」という自然な流れになりやすい
- 名刺やサービス紹介資料をスマートに渡せる準備をしておく
- 「売り込み」ではなく「情報交換」を心がける
- 実際に顔を合わせることで、"安心感"という最大の武器が得られる
- オンライン中心の時代だからこそ、リアルの出会いの価値は高い
成功のコツは「商品」より「信頼」から
調査によると、初めての売上が生まれる多くのケースでは、「商品やサービスの素晴らしさ」よりも「この人なら任せられそう」という安心感が決め手になっています。
実績ゼロでも売れる理由
- 「準備してる感」:自分のサービスについて明確に説明できる
- 「誠実さ」:相手の話をよく聞き、本当に必要なことを提案できる
- 「応援したい」:初めての受注は「ビジネス」+「応援」の気持ちから生まれることも多い
価格設定の考え方
- 最初は価格よりも「価値の説明」が大事
- 初期は多少低めの価格設定でも、実績を作ることを優先しても良い
- ただし、あまりに安すぎると「プロ意識がない」と思われるリスクも
小さく始めることの重要性
- 大きな案件より、小さな成功体験を積み重ねる方が良い
- 「とりあえず1件」という感覚で依頼してもらいやすい環境を作る
- まずは小さな結果を出して、次につなげる意識が大切
よくある質問(Q&A)
Q. 実績がなくても売れますか?
A. 売れます。最初の受注は「スキル」だけでなく「人柄」や「信頼感」で判断されることが多いです。また、多くの人は「応援」や「試してみたい」という気持ちで依頼してくれることもあります。まずは小さな実績から始めて、徐々に信頼を積み上げていきましょう。
Q. 知人への販売は気まずい…
A. 無理に売り込む必要はありません。単に「最近こういうことやってて…」と話すだけでも十分です。多くの場合、知人や友人からは「それ、うちでも必要かも」「一度相談させて」という反応が自然と生まれます。大切なのは、売り込むのではなく、あなたが何をしているかを知ってもらうことです。
Q. 複数のルートを同時に使うべき?
A. 最初は1〜2のルートに絞って集中する方が効果的です。すべてのルートを同時に試すと、どれも中途半端になってしまう恐れがあります。自分が得意な方法や、最も自然に取り組めるルートを優先し、"得意な流れ"を作ることがおすすめです。まずは小さな成功体験を作りましょう。
Q. 初めての見込み客との商談で気をつけることは?
A. 「売り込もう」とするのではなく、相手の課題や悩みをしっかり聞くことが大切です。質問を多めにして相手の状況を理解し、本当に必要なソリューションを提案しましょう。また、できることとできないことを正直に伝えることで信頼関係が築けます。約束したことは必ず守り、期待以上の価値を提供することを心がけましょう。
まとめ|小さな売上が"自信"の第一歩に
初めての売上を得ることは、単にお金を稼ぐ以上の意味があります。それは「自分のサービスに価値がある」という自信につながり、次の行動を加速させる原動力になります。
最初の一歩を踏み出すために
- 最初の売上は「どこから来るか分からない」からこそ、様々な場所で自分を知ってもらう行動が大事
- SNS、知人ネットワーク、スキルサイト…自分に合うスタイルを見つけて集中しよう
- 自信がないときこそ、「相談されやすい自分」をつくる意識を持つ
- 「完璧」を目指すより「まずは動く」ことで、思わぬチャンスが生まれる
起業の道のりは長いですが、最初の1件を獲得することで見える景色が大きく変わります。小さな一歩から始めて、あなたのビジネスを着実に成長させていきましょう。