はじめに:最初の一歩を踏み出すために
「SNSや知人に声をかけたいけど、なんて言えばいいか分からない…」
「売り込むようで恥ずかしい…」
「断られたらどうしよう…」
ひとり起業の最初のハードルは、こうした「声かけ」の不安ではないでしょうか。特に実績がまだない状態では、自分からオファーのメッセージを送るのは勇気がいるものです。
この記事では、そんな不安を解消するための**"自然に相談や依頼につながる"メッセージテンプレート集**をご用意しました。起業初期の「売り込みにならないか不安…」を解消する、共感&実践重視の内容です。
実際に多くのひとり起業家が成果を上げている「信頼を損なわない声かけ」のコツをマスターして、初受注への一歩を踏み出しましょう。
DM・オファーメッセージの基本原則
効果的なDMやオファーメッセージには、守るべき基本原則があります。これらを意識するだけで、相手に不快感を与えずに自分の情報を届けることができます。
1.売り込みNG:あくまで"情報提供"や"お知らせ"のスタンス
- 相手のことを考える:「このサービスが必要かも」と思える人に絞って送る
- 選択肢を与える:「もし良ければ」「ご興味があれば」という余白を作る
- 押しつけない:相手の反応に応じて対応する姿勢を示す
2.相手の反応に期待しすぎない:「届ける」が目的
- 目的を明確に:「返信がほしい」ではなく「情報を届ける」ことが第一目的
- 割合を知る:一般的に送ったメッセージへの返信率は10〜30%程度
- 粘らない:無反応は「今は必要ない」というサイン。次に進もう
3.短く、わかりやすく、誠実に
- 最初の3行で興味を引く:要点は最初に伝える
- 長文は避ける:初回メッセージは200〜300字程度に抑える
- 専門用語は使わない:誰にでも分かる言葉で伝える
→ 大切なのは「この人にならお願いしてみたい」と思ってもらえる空気感です。テクニックよりも誠実さが伝わるメッセージを心がけましょう。
効果的なメッセージの3つの構成要素
効果的なDMやオファーメッセージには、以下の3つの要素が含まれています。自分のメッセージを作る際の参考にしてください。
1. 明確な自己紹介
「私は誰か」を簡潔に伝えましょう。初めてのやり取りであれば、どこでつながったのか、共通点は何かも添えると良いでしょう。
例:
- 「インスタでフォローさせていただいている○○です」
- 「○○さんの投稿をいつも拝見している△△と申します」
- 「先日の○○イベントでお会いした△△です」
2. 連絡した理由・提案内容
なぜ連絡したのか、何を提案したいのかを明確に伝えましょう。ここが曖昧だと、「何を言いたいのかわからない」と思われてしまいます。
例:
- 「現在、○○のモニターを募集しており...」
- 「新しく立ち上げた○○サービスのご案内です」
- 「○○についてのご意見をいただきたくて...」
3. 次のアクション
相手にどうしてほしいのかを明確に示しましょう。ただし、選択肢を与える形で提案することがポイントです。
例:
- 「もしご興味があれば、詳細をお送りします」
- 「よろしければ5分程度のお時間をいただけませんか?」
- 「ご都合の良い日時があれば教えていただけると嬉しいです」
シーン別テンプレート集
実際のシーンに合わせたテンプレートをご紹介します。そのまま使っても良いですし、自分の言葉にアレンジしても構いません。大切なのは自分らしさを忘れないことです。
① モニター募集時の投稿DM
こんにちは!突然のご連絡失礼します。
現在◯◯(例:ライティング・整理収納・SNSサポートなど)を学びながら、実際の現場で実践を積んでいます。
今回、期間限定で無料モニターを募集しており、◯◯さんにぜひご協力いただけたら…と思いDMさせていただきました!
ご負担はゼロですので、もしご興味があれば詳細をお送りしますね✨
ポイント:
- 無料であることを明確に伝える
- 期間限定である緊急性を示す
- 相手を選んで連絡していることを伝える
- 押しつけずに興味を確認している
② 実績紹介+初回価格でのご案内
こんにちは!以前モニター募集でご案内していた◯◯サポートですが、おかげさまでご好評いただき、このたび有料でのご案内をスタートしました!
モニターの方々からは「◯◯が解決できた」「◯◯が分かりやすかった」などの声をいただいています。
今なら【初回価格・限定3名】でご案内しております✨
もし「気になってたよ〜」という方がいたら、こちらをご覧いただけるとうれしいです。
(サービス詳細URL)
ポイント:
- 実績(モニターの声)を具体的に伝える
- 数量限定で希少性を出す
- 価格についても触れつつ、詳細はリンク先で確認できるようにする
- 「気になっていた」という前提で心理的ハードルを下げる
③ 仲の良い知人・友人に声をかけるとき
◯◯ちゃん、こんにちは!ちょっと相談したいことがあって連絡しました✨
実は今、◯◯(例:ホームページ制作・片付けアドバイスなど)をスタートしたばかりで、知り合いで必要そうな人がいたら紹介してもらえたらうれしくて…!
こんな方にぴったり👇
・◯◯に困っている方
・◯◯を改善したい方
・◯◯を検討中の方
もちろん、無理にとかじゃ全然ないから、気軽に読んでもらえると助かります🙏
詳しくはこちら(URL)
ポイント:
- 相談事として持ちかける親しみやすさ
- どんな人に合うサービスかを明確に
- 「紹介してほしい」という間接的な依頼が◎
- 押しつけない姿勢を明確に示す
④ 以前モニター・相談に応じてくれた人へのお礼&お知らせ
◯◯さん、以前はモニターにご協力ありがとうございました!
あのときのフィードバック、本当に励みになりました✨
特に「◯◯が分かりやすかった」というお言葉で、その部分をさらに強化しました。
おかげさまでサービスとして整ってきたので、今回は【一般募集】のお知らせをお送りします。
◯◯さんのお知り合いで興味がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介いただけると嬉しいです。
詳細はこちら:(URL)
ポイント:
- 具体的な感謝を示す
- フィードバックがどう活かされたかを伝える
- 直接の申込というより紹介を依頼する形が◎
- 「あなただから送りたい」空気を出すことが信頼につながる
⑤ 同業者・先輩への協力依頼
◯◯さん、いつも参考にさせていただいております。
突然のご連絡失礼いたします。同じく◯◯の分野で活動している△△と申します。
現在、◯◯についての情報発信/サービス提供を始めたばかりで、先輩である◯◯さんのアドバイスやご意見をいただけないかと思いご連絡しました。
10分程度でもお時間いただけると大変ありがたいです。もちろん、ご多忙中かとは存じますので、ご都合のよろしいときでも構いません。
何卒よろしくお願いいたします。
ポイント:
- 敬意を示す言葉で始める
- 同業者としての共通点を示す
- 具体的な時間を示して負担感を減らす
- 押しつけない配慮を示す
⑥ フォロワーへの全体告知
【◯◯サービス、提供開始しました】
いつもご覧いただきありがとうございます!
皆さまからのリクエストが多かった◯◯サービスの提供を開始しました✨
◯◯に悩んでいる方、◯◯を改善したい方にぴったりの内容です。
🔸こんなことができます
・◯◯の解決
・◯◯のサポート
・◯◯の実現
詳しくはプロフィールのリンクからご確認ください。
ご質問等ありましたら、お気軽にDMください!
ポイント:
- 全体向けなので具体的なメリットを示す
- 箇条書きで分かりやすく伝える
- 次のアクション(リンク先の確認、DMでの質問)を明示
- リクエストがあったという社会的証明を示す
SNS別送り方のポイント
各SNSの特性に合わせたメッセージの送り方をご紹介します。
Instagram DM
- 最初の一言が重要:最初の1行だけがプレビューされるため、興味を引く一言で始める
- 画像を添える:サービスのイメージ画像や自分の顔写真を添えると親近感が増す
- ストーリーズの返信から:いきなりDMよりも、ストーリーズへの反応からの方が自然
Twitter/X DM
- 簡潔に:文字数が限られるので、特に簡潔さを心がける
- 公開リプライからの流れで:いきなりDMするより、公開でのやり取りからDMに移行する方が自然
- 共通の話題から:共通の興味関心事からメッセージを始める
Facebook メッセンジャー
- グループを活用:関連する話題のグループで関係性を築いてから個別メッセージを送る
- 既読機能を意識:既読になっていても返信がない場合は、追加メッセージは控える
- ビジネスライクに:比較的ビジネス利用が多いので、フォーマルな印象のメッセージが◎
LINE
- 関係性の深い人向け:LINEは比較的親密なツールなので、ある程度関係性がある人に限定する
- スタンプも活用:カジュアルな雰囲気を出すためにスタンプを適度に使う
- 音声メッセージも効果的:文字よりも温かみのある音声メッセージが有効な場合も
よくある質問(Q&A)
Q1. 返信が来なかったらどうする?
A: 気にしすぎないのが大切です。返信がないのは「今は必要ない」というサインと考えましょう。フォローアップは1回までにして、そこで反応がなければ次のターゲットに移りましょう。送ったメッセージの内容や送り方は記録しておき、次に活かすことが大切です。
Q2. 送ってからどのくらい待てばいい?
A: 一般的には3〜5日ほど待ち、それでも返信がなければ1回だけフォローアップのメッセージを送ることをおすすめします。「先日ご連絡したものですが、もしご興味あればいつでもご連絡ください」といった軽いリマインドで十分です。それ以上は催促にならないよう注意しましょう。
Q3. LINEとInstagram、どちらがいい?
A: 信頼関係の深さによって使い分けるのがベストです。まだ関係性が浅い相手にはInstagramのDMから始め、やり取りが増えてきたらLINEに移行するのが自然な流れです。また、相手がどのSNSを頻繁に使っているかも考慮しましょう。
Q4. 初めて会った人にすぐDMを送っても大丈夫?
A: イベントやセミナーで会った直後は、まず名刺交換やSNSでのフォローから始め、少し交流してから送る方が良いでしょう。即日の場合は「本日はありがとうございました」という挨拶から始めるのがおすすめです。
Q5. セールスっぽくならないコツは?
A: 「提供できる価値」より「相手の課題解決」を中心に考えましょう。「素晴らしいサービスを提供しています」ではなく「〇〇のお悩みを解決できるかもしれません」という伝え方の方が受け入れられやすいです。また、選択肢を与え、押しつけないことも重要です。
Q6. 知り合いにお金をもらうのが申し訳ない気持ちになります
A: 価値のあるサービスに対して適正な対価をいただくことは、ビジネスの基本です。むしろ「友達価格」などと値引きすることで、自分のサービスの価値を下げてしまう可能性もあります。丁寧なサービス提供と感謝の気持ちを示すことで、関係性を保ちながらビジネスを展開できます。
まとめ:「相談される人」になる言葉の力
効果的なDM・メッセージ作成のポイントをおさらいしましょう:
- 売り込むのではなく「届ける」姿勢で:プッシュではなく情報提供の姿勢を貫く
- メッセージは"お知らせ"であり、"ご縁づくり":即効性よりも長期的な関係構築を
- 相手の立場で考える:「このメッセージを受け取ったらどう感じるか」を常に意識
- テクニックよりも誠実さを:言葉選びよりも真摯な気持ちが伝わることが大切
- 少しの勇気が、初受注のきっかけになります!:一歩を踏み出すことが成長の始まり
DMやメッセージは、たった一通で相手を動かすものではありません。継続的な情報発信や関係構築があってこそ、効果を発揮します。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。
最後に、どんなメッセージも「送らなければ始まらない」ということを忘れないでください。完璧を求めすぎず、まずは行動してみることが大切です。
次のステップに進みたい方へ
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この記事は2025年4月現在の情報に基づいて作成されています。SNSの仕様変更などにより、最適な方法は変化する可能性がありますので、ご自身の状況に合わせてアレンジしてください。